教育内容 education

教育内容

教育体制

担任制・専科制

担任制・専科制

担任は、1・2年生には、国語・算数・生活科、3・4年生には国語・算数・社会を指導します。理科・音楽・図工・体育・英語・宗教、および図書指導は、教科ごとに専門の教員が指導します。担任は学年・クラス単位で児童を指導するのに対し、専科教員は1年生から6年生まで縦の流れで指導します。そのため、担任と専科教員それぞれの視点で、児童の様々な面を見ていくことができます。そのなかで専科教員は児童一人ひとりの課題を見極め、弱点を克服させながら児童の成長を見守ります。

学年内完全教科担任制

学年内完全教科担任制

児童一人ひとりに得意な教科があるように、教師もそれぞれ専門分野をもっています。より高度な学びが求められる5・6年生では、担任も自分の専門分野を活かした教育ができるよう、「学年内完全教科担任制」の授業が行われます。たとえばA組の担任の専門が国語だった場合、5・6年生では、A組の担任が、ABC組すべての国語授業を担当します。専門分野を深く研究している教師が多い本校の特色を活かした教育制度です。

副担任制

副担任制

1年生から6年生の各クラスには、専科教員が副担任として入り、朝礼や終礼、お弁当の時間に児童を補助します。日頃から担任と情報を共有し、児童の様子を理解している副担任は、宿泊行事を含むすべての教育活動の場面において、児童と同じ目線から物事を考えて必要な手助けをします。一つのクラスだけでなく、同学年のクラスを行き来する副担任がいることで、学年全体を多くの目で見守り、児童一人ひとりへの理解を深めることができます。

チームティーチング

チームティーチング

音楽や英語の授業では、一部2人の教員が連携・協力して児童を指導するチームティーチング(TT)授業を実施しています。担任以外の教員は相談役として児童の席をまわって個別の質問に答え、困っている児童に声をかけます。重要なのは、児童のつまずきをそのままにしないで、授業の中で疑問を明らかにすることだと考えています。今後はさらにTTを充実させ、理解度・達成度に応じ、きめ細かく指導する体制を整えます。

教科の学習

 互恵的に学ぶ児童の育成 ―深い対話のある授業をめざしてー
キリスト教の理念に基づく教育の根本は、自他を尊重する心を育てていくことです。だからこそ日々の授業は、互いに恵みを与え合い、認め合いながら切磋琢磨していく“互恵的な学び”の場であるといえます。そして互恵的に学ぶ姿勢は、対話によって築かれていくと考えます。「対話」は、信頼関係がなくても成り立つささいな話し合いである「会話」とは異なり、相手を尊重する態度が不可欠です。対話を通すことによって価値観を共有し、信頼関係を築きあげていくことが、互恵的な学びのもとになると考え、各教科の中で、深い対話が生まれるような授業を目指して授業研究に取り組んでいます。

  • 国語

    国語

    どの教材においても、児童同士の深い対話が生まれる授業を目指しています。そのために学習で活用する用語や読解の観点をおさえ、全員が同じ土台に立って対話による共通理解を築けるように、低学年から指導を積み重ねています。普段は教科書教材で学習を進めますが、学習した内容を応用する機会や、教材文の比較読みをする機会を設けるために他の教材を使用することもあります。全学年実施の「校内作文コンクール」や「音読暗唱コンクール」も貴重な学びの機会です。日頃の学習で培った力を、コンクールにおいて十分に発揮できるよう取り組んでいます。

  • 算数

    算数

    “学ぶ”とは覚えることではありません。五感を使って自分の中に取り込み、なるほど・わかった・できたを感じる、そんな楽しみにあふれる活動です。知識を知識として上から教え込み、詰め込むのではなく、具体物-半具体物(タイル・ブロック)-抽象(数字)という思考の流れや、操作活動を繰り返す中で体験を通して理解を深めていく事を意識して取り組んでいます。また、単に計算ができればいいのではなく、「量」を実感し、その数字が何を意味しているか、を大切に指導しています。体験を通して獲得していき、仲間とともに重ねる豊かな経験の数々が自分で”考える力”を育みます。自ら考える力があって初めて、物事に対する的確な判断力と行動力が身につき、また他者を理解し認め合えることで、自己を再発見していけるように、本当の自分らしさを算数を通して磨いていくことをめざしています。

  • 社会

    社会

    新しいことを知る喜びを基に、児童の興味が湧く授業を展開しています。学習内容では、3年生で学校の周りと千代田区、4年生で東京都、5、6年生で、日本地理・日本歴史・公民というカリキュラムに沿って、発達段階に応じてより幅広く考える力を養うように計画します。また、各学年の中で上学年の学習内容を先取りして学び、知識量を増やすことに取り組みます。授業中、図書館の本やインターネットなどからの資料を提示することにより、課題に興味を持ち、自ら調べ、様々な視点から考えて意見が発表できるような児童を育てることを目標としています。

  • 理科

    理科

    実験・観察・もの作り・栽培などの実体験を通して、自然に親しみ、理科の見方考え方を働かせ、事物・現象についての問題を科学的に解決するための必要な資質や能力を育成することをめざしています。プリント教材などを用い、4年間の授業を通して意見発表 討論 実験等を繰り返し、楽しく学習を進めていくうちに、粒子論で様々な現象を考えられるというような科学の基本的な概念や法則が身につけられるように、授業内容を構成しています。

  • 音楽

    音楽

    歌唱活動では、わらべうたからポップスまで、幅広いジャンルの楽曲を歌いながら、表現力や、みんなで演奏する楽しさ・美しさを養います。器楽活動では、2年生で鍵盤ハーモニカ、3年生からソプラノリコーダー、5年生からアルトリコーダーを中心に、様々な楽器を演奏する中で基礎的な知識や技能を身につけます。様々な音楽体験を積み重ねながら、生涯音楽に親しむ心を育めるように授業を展開しています。そして何よりも、キリスト教の信仰に基づく本校の音楽の柱は、聖歌を歌うことです。「よく歌う人は倍祈る人」という言葉もあるように、「神さまを賛美する心」、「神さまの言葉を聴く心」を育てることを大切にしています。

  • 体育

    体育

    サッカーを中心に様々なボールコントロールの技術を身に付けます。あらゆる場面で競争を意識させることで、自分自身と対話する機会を持ち、根気よく努力する児童の姿が見られます。さらに、ゲームの中で相手との関わり方を学び、相手を尊重する思いやりの心を培います。また、生涯にわたり仲間と運動を楽しむための体力と気力を育むこともねらいとしています。

  • 図工

    図工

    3年生までは、粘土や工作、絵を通して自由に表現する楽しさを知ることを指導の目標としています。仲間と一緒に制作することで、自分の表現に自信をもって制作する力を養います。4年生からは自分の木工かばんを持ち、木工の基本を学びながら、計画的に作品を制作する力をつけます。5・6年生では、本格的な木工、陶芸、絵画を制作し、世界でたったひとつの自分だけの作品作りをめざします。

  • 英語

    英語

    やりとりを手段とした活動を通じ、未知なるものを理解しようと試み受け入れる態度を育成し、英語活用能力の基礎となる言語要素の体得をめざします。低学年ではティームティーチングを取り入れ、英語学習が初めての児童へも丁寧なサポートを行い、英語を楽しく使いながら語の理解と定着を目標とします。高学年では、低学年で学んだ語を使って表現の整理と理解を目標とします。カトリック小学校用に作成されたテキストを用い、キリスト教の精神を通じ、各レッスンの重点項目(語と表現)を体験的におさえることを指導の柱としています。

  • 生活

    生活

    ①自然とのつながり、②人とのつながり、③神様とのつながり の3つのつながりを柱に、カリキュラムを構築しています。①では、都会にあって数少なくても自然と関わりをもち、花・野菜の栽培や近隣の北の丸公園での自然採集などを行っています。②では、グループ活動、秋祭りやお正月あそびでの1・2年生相互や併設幼稚園との交流、プレゼントの工作などを行っています。③では、カトリック学校の特徴を打ち出し、主に待降節(イエス様の降誕を待ち望む期間)にクリスマスリースやツリー、ケーキなどの製作を行っています。

  • 家庭科

    家庭科

    調理実習や裁縫などの活動を通して、衣食住に関する、日常生活に必要な基礎的な知識・技能を習得しています。そして家庭生活についての理解を深め、家族の一員として家庭生活をよりよくしようとする実践的な態度を育てることを目標にしています。

  • 宗教

    宗教

    宗教科では、児童の発達段階に合わせ、神さま、イエスさまについての理解を深めることで、自分の人生について真面目に考え、生き方の核心を見つめられることを指導の目標としています。1・2年生では、日常生活の中で、神さまを身近に感じられるよう、祈りやイエスさまの一生について学びます。3・4年生では、旧約聖書の学習を通して、神さまがいかに人間ひとりひとりを愛してくださっているかを学びます。5・6年生では、新約聖書の学習を通して、神さまがどのように私たちを愛してくださっているのかを、救いの秘儀、キリストとの出会い、キリストの生き方から学び、私たちの本当の幸せの秘訣である、“愛を生きる”ことが何であるかを理解させます。また、キリストに従い、キリストの精神を生きた人々の生き方を通して、人間のいのちの価値や人生の目的と幸せが何であるかを考えさせる機会ももちます。

特色ある教育

合宿教育

合宿教育

大自然の中で心身を鍛練し、自然を教材とした教育を目的としています。集団生活を通して、自己開発に努めて忍耐の精神を養い、教師と児童が共に活動し、共に食し、共に学ぶという師弟同行の24時間教育を行っています。2年生から合宿生活を楽しむことから始まり、6年生では合宿生活全体を、自分達で運営していけるように努めることをめざしています。合宿で培った逞しさは、東京での生活でも児童を輝かせます。

学年サッカー

学年サッカー

本校では全学年、週に1度の学年サッカーの時間があります。1年生から4年生はボールを3つ使い、児童がボールに触れる機会を多くもてるよう配慮しています。試合は3試合のクラス対抗戦で行われます。5・6年生の学年サッカーは、児童の進行・審判によってフットサルの形式で6試合行われます。各学期末には日頃の技術や戦略を競うサッカー大会が開催されます。

心の教育

心の教育

カトリック教育で育まれていく心の豊かさが、実生活の中でも相手に寄り添ったり、相手を憐れんだりするという形で表出できることが重要です。書籍や学校生活の出来事、現代社会の事象など、様々なことを教材に1年生は「いのち」、2年生は「正義」、3年生は「平和」、4年生は「多様性」、5年生は「奉仕」、6年生は「生き方」をテーマとして、6年間で6つのテーマが完結するように学んでいきます。

フランス語教育(1・2年)

フランス語教育(1・2年)

マリア会の建学の精神に基づき、創立以来、その伝統を絶やすことなくフランス語を学び続けています。現在では、1・2年生の各学期末に、英語の授業内において、英語で学習した表現をフランス語でも学ぶ外国語の時間としてフランス語に触れる機会を設けています。授業は基本的にフランス語のみで行われますが、児童は元気にフランス語を話しています。

パソコン教育

ICT教育

1年生から6年生まで各自1台iPadを持ち、学習活動に生かしています。普段の授業だけでなく、委員会、クラブ活動など学校生活全体で積極的に活用することで、これからの社会に対応した児童の育成を目指しています。また、インターネットを使う際の危険性やモラルについての安全教育も各学年で行い、正しく情報機器を使うことができるよう指導しています。

図書指導

図書指導

児童が、生涯にわたる読書習慣を身につけ、読書の幅を広げられるように、1・2年生に週一回、図書指導を行っています。ビブリオバトルやお試し読書の開催、児童相互の図書紹介など、児童の興味関心が高まるような場の設定を心掛けると共に、図書館利用のルールに関する指導もします。季節や行事に関係のある本の読み聞かせや、ブックトークなどを児童は楽しみにしています。

宗教教育

カトリックの精神に基づき創立された学校として、以下のような児童を育てるため、宗教の授業においてのみならず、学校生活全般にわたって、全教職員の理解とそれぞれの分野領域において、キリスト教的指導を行っています。
目標とする児童像

目標とする児童像

  • 自分の身の回りのことは、自分でできる子
  • 進んで物事に取り組み、粘り強くがんばる子
  • 自分と人と神に対して正直な子
  • 素直で思いやりがあり、人とともに生きようとする子
具体的なキリスト教的指導内容

具体的なキリスト教的指導内容

  • 生活の中での祈り…始業の祈り、食前食後の祈り、終業の祈り
  • 宗教的行事…イースターミサ、創立記念日のミサ、クリスマスのつどい、感謝ミサ、学年ミサ
  • 保護者への働きかけ…宗教部報「シャミナード会だより」の配布
  • 授業として…宗教、カトリック要理
  • 聖歌隊…宗教行事での奉仕、チャリティーコンサート、福祉施設訪問
  • 教員研修…全教職員による宗教の授業見学、チャプレンからの宗教研修
  • シャミナード委員会の活動…始業の祈り、街頭募金、ペットボトルのキャップ回収
  • 信者巡礼…年に一度、3~6年の信者を対象とした親睦・錬成会の実施